栄養&健康
水分補給の方法&水分とカウントされる液体
スーザン・ボワーマン M.S., R.D., CSSD, CSOWM, FAND - ワールドワイド ニュートリション エデュケーション&トレーニング シニアディレクタ ー 2023年7月23日
長時間のランニングやワークアウト、ヨガクラスを終えた後は水分補 給のタイミングです。ハードなワークアウトの後はどの季節でも水分 を補給する必要がありますが、夏は温度と湿度が体液の減少を加速させ、水分補給がさらに難しくなるため特に必要です。ヘルシーで手軽 に水分を補給して健康目標を達成しましょう。
1 日にどのくらいの水を飲むべきでしょうか?
体内のほぼすべての細胞、組織、臓器が適切に機能するために水は不 可欠です。年齢、体格、性別、身体活動レベル、そして現在の気候に よって、必要な水分量が決まります。
医学研究所によると、一般的に 1 日の水分摂取量は成人女性で約 11 カ ップ、成人男性で約 15 カップが推奨されています。とても多いように 聞こえますが、すべてが飲み物だけでまかなえるわけではありませ ん。
水分補給が不可欠な理由をいくつか挙げてみましょう:
- 適切な消化と細胞への栄養素の供給に水分が必要
- 体温調節に役立つ
- 脳や脊髄の「衝撃吸収材」として働き、関節や臓器、組織を潤滑にする
- 粘膜の健康維持を助け、リンパ液の重要な構成要素として免疫系の健康をサポートする
- 十分な水分摂取は体重管理にも役立つ
どんな液体が水分としてカウントされる?コーヒーや紅茶も含まれる?
水分摂取量の約70~80%は飲料でまかなわれますが、少なくともその半分が水で、紅茶、コーヒー、牛乳、その他の飲料からの摂取量は少なくなります。残りの20~30%は、果物や野菜などの水分の多い食品から摂取する必要があります。
コーヒーや紅茶などのカフェイン入り飲料を飲むと、水分補給に役立つのかそうではないのか疑問に思うかもしれませんが、適量のカフェインなら、体内の水分を奪うことはありません。
ただし、リッチな味わいのコーヒーの場合、カロリーには気をつけなくてはなりません。大量のクリームや砂糖を加えると、あっという間にカロリーが高くなります。
脱水症状の兆候と症状
適切な水分補給が行われていないと、体は危険信号を発し、喉の渇きや口の渇きとして症状が現れます。その他にも十分な水分摂取が行われていない可能性を示す兆候には以下のようなものがあります:
- 尿の色が濃くなる
- 便秘
- 口臭
- 筋肉疲労
- 頭痛
のどの渇きを感じる頃には、すでにかなりの脱水状態になっているため、こまめな水分摂取を怠らないことが大切です。また、乳幼児や小さな子どもにも十分な水分を摂取させることが重要です。メタ分析によると、世界的に子どもが十分な水分を摂取していないことが指摘されています。
脱水症状は、単に日中に十分な水分を摂らなかったことが原因で起こることもありますが、他の状況も原因となることがあり、下痢や嘔吐をしたときや発熱しているときは、多めの水分が必要です。
運動をする際は水分摂取量を増やすことが大切で、運動中だけでなく、運動後も同様です。運動を終えたら、失われた水分を十分に補給するようにしましょう。アスリートの中には、活動前後に体重を量り、補給が必要な水分量を確認する習慣をつけている人もいますが、活動中に失われた体重1ポンドにつき約2~3カップの水分を補給する必要があります。
スポーツドリンクや電解質飲料は体に良い?
30分以上激しい運動をしたり、高温多湿の環境で運動したりする場合、運動中も運動後も、単なる水分補給だけでは足りないことがあります。
汗をかくと、水分だけでなく、ナトリウム、塩化物、カリウムなどの重要なミネラルも失われます。電解質と呼ばれるこの体内塩は多くの体内の働きに関与していますが、特に神経、筋肉、心臓、脳の適切な機能に重要な役割を果たします。
電解質は、汗で失われた水分と電解質を適切なバランスで補給できるように作られたスポーツドリンクで補給することができ、運動中のエネルギー源となる炭水化物を補給できるものもあります。スポーツドリンクのもうひとつの利点は、穏やかで甘すぎない味で飲みやすくしてあることです。
素早く水分を補給するには: 水分摂取量を増やす方法
誰しも水を飲むべきだと知ってはいるのですが、常に実行できているとは限りません。毎日の水分補給を助けるアイデアを紹介しましょう:
- 1日の始めには、コーヒーや紅茶の前に大きなコップ一杯の水でスタート。
- 日中を過ごす環境も確認しましょう。デスクワークが多い人は、毎朝ピッチャーに水を入れてデスクに置きましょう。水分を摂ることを思い出させてくれ、残りの量が見えると1日で飲み終えるという目標にもできます。
- 立ち仕事や外出する場合は水筒を持ち歩くのも良いでしょう。
- タイマーのセットや、スマートフォンやスマートウォッチのアプリで、日中通して水を飲むことを忘れないようにしましょう。
- 柑橘類やハーブ、フルーツを入れたり、果汁を加えたりして味にアクセントをつけましょう。無糖のスパークリングウォーターや、レモン入りの紅茶など、ピッチャーを冷蔵庫に入れておけば、暑い日に氷を入れて楽しむこともできます。
- 水分の多い果物を積極的に摂りましょう。すべての果物や野菜が良いですが、特にメロン、葉物野菜、キュウリがおすすめです。
- スープは水分補給に役立ち、食事をより充実したものにします。
水分補給を怠らず、水分が失われたら素早く補給することで、体を維持して必要なパフォーマンスを発揮できます。