栄養&健康
食生活をすっきりさせる方法
スーザン・ボワーマン ハーバライフの栄養トレーニングのディレクター。管理栄養士であり、スポーツ栄養学を専門とした有資格者。 2024年3月8日
"クリーンイーティング"の考え方自体はそんなに新しいものではありません。一般的にクリーンイーティングとは自然の状態に近い(つまり加工が最小限の)食品を食べ、添加された脂質、糖質、塩分、その他添加物という形で存在する余計な"ごちゃごちゃ"を取り除くことを指し、大抵の場合新鮮な地元の食材を使って調理する地産地消も含まれます。総合的に言えばクリーンイーティングは私たちが体に取り入れるものにより注意を向けることを目的としています。
クリーンイーティング自体は素晴らしいコンセプトですが熱中しすぎないように気をつけましょう。包装やラベル付けなどの加工がされていない自然のままの食品を選ぶのが良いことに異を唱える人はいないと思いますが、そうした食材だけで日々の食事を作るのは忙しい1日の終わりには難しいかもしれません。また、パッケージされた食材でもヘルシーで健全で"クリーン"な食品はたくさんあります。冷凍された野菜や果物、缶詰のツナやサーモンや豆類、玄米や全粒粉パスタなどはその一例です。
クリーンイーティングからさらに段階を進めて、短い断食から始めようと決める人もいます。クローゼットを整理したり車のオイルを交換するのと似た形で体をリセットする機会を与えるような感じだという人もいます。確かに体が健康で適切な水分補給や専門家の指導のもとで行うなど、正しい方法であれば数日断食をしてもおそらく体に害はないでしょう。
ですが、私たちの体は毎日自然と不要なものを除去し排出しているということも覚えておいてください。不要なものの排出や中和には、消化管を介してだけでなく肝臓、腎臓、肺、皮膚も関わっています。体を大切にし栄養のある食べ物を適切に食べていれば体はちゃんと応えてくれます。
既に十分な果物や野菜(たとえ冷凍でも)、全粒穀物(たとえ包装されていても)、良質なたんぱく質(たとえ缶詰でも)を食べている人はもう既に食生活は十分クリーンと呼べるかもしれません。またたとえあなたの食生活がこのような形ではなくても"一掃"する必要はなく、おそらくちょっとした"片付け"程度でも十分でしょう。
食生活をすっきりさせる方法
食品のラベルを確認し余計な糖質、塩分、脂質の摂取を避ける
原材料表示のリストが短ければ、通常は不要な添加物が少なく食材そのものが多く含まれているというのは概して事実です。添加された糖質、塩分、脂質をラベルで確認して、できる限り最小限の量に抑えられているものを選びましょう。例えば加糖タイプのヨーグルトではなくプレーンヨーグルトを、味付けされた冷凍野菜ではなくそのままの冷凍野菜を、砂糖が少量または入っていない全粒粉パンやシリアルを選びましょう。
精製されたでんぷんの摂取量を減らし果物や野菜の摂取量を増やす
これは単純なことに思われるかもしれませんが、全体的な食生活の質を向上させるためにできるベストな方法の一つです。全ての食事に果物や野菜を入れると決めることで相応しくない食品や材料が入る余地をなくせます。甘くて濃厚なアイスクリームの代わりにボウル1杯のベリーを、サンドイッチの付け合わせにはフライドポテトの代わりにサラダを、間食にはポテトチップスの代わりにニンジンスティックとフムスを食べましょう。
飲み物から摂取しているカロリーを減らす
積み上がったカロリーを紐解いていくと、飲み物が原因になっていることが多くあります。甘い炭酸飲料から、フルーツジュース(カロリーにおいては100%搾りたてのオーガニックなものであっても)、アルコール飲料、甘いコーヒー飲料に至るまで飲み物からだけで容易に1日に数百kcal摂取できてしまいます。この代わりとしては、温めても冷やしても飲むことができ、カロリーもなく、中には健康的な効果をもたらしてくれる天然の成分を含む無糖のお茶が最適です。
冷蔵庫、冷凍庫、棚を整理する
台所の”大掃除”をすると食生活をすっきりさせるのにとても役立ちます。食材の棚は、精製されたものではなく食物繊維の多い全粒穀物(例えば100%全粒粉のパスタ、パン、シリアル、小麦粉やキヌア、雑穀、玄米など)で満たしましょう。塩分の高い市販のスパゲッティソースやスープではなく豆類やトマトの缶詰をストックしておきましょう。冷蔵庫や冷凍庫にはシロップ漬けされた果物や塩分と脂質の高い加工されたソース状の野菜ではなくそのままの果物や野菜を入れましょう。冷凍食品はチキンナゲットや魚のフライではなく鶏や魚の切り身にし、ツナやサーモンの缶詰も常備しておき忙しいときもヘルシーな食事がすぐに作れるようにしておきましょう。