栄養&健康
早食いを改善するためのヒント
スーザン・ボワーマン ハーバライフの栄養トレーニングのディレクター。管理栄養士であり、スポーツ栄養学を専門とした有資格者。 2024年3月1日
食べ物に意識を向けながらゆっくり食事をすることは、食べる量をコントロールするのに役立ちます。早食いの癖を直すヒントを5つご紹介しましょう。
私の友人の叔父はとても食べるのが早く、お皿に盛られた食べ物が一瞬で消えてしまうそうです。あるとき本人に気づいてもらうために友人の叔母がお皿の前に鏡を置いてみたこともあるそうですが、叔父は「個性的なテーブルデコレーションだね」と褒めただけだったそうです。
早食いはテーブルマナーの点で問題があるだけではありません。早く食べ過ぎると食べるのをやめるべき脳からの合図が間に合わず、食べ過ぎてしまう傾向があります。早食いの人は噛む回数も少なく、飲み込むときに空気も多く取り込みがちなため、消化不良を起こしやすいとも言われています。
早食いを直すためのよく知られているテクニックの中にはおかしなものもあります。古いダイエット本に書いてあったのは、食べ物を飲み込む前にとにかく細部まで意識を向けて「ステーキを鼻の前に持ってきたらまずは大きく息を吸い込んで香りを十分楽しみ、次に口元に運び噛む前に表面を...」などというものでした。このようなテクニックを真に受ける人は少ないと思いますし、一人で食べているときならまだしも人前でできるようなことでもありません。
鏡の前で食べることが早食いを直すのに効果があったというのも聞いたことがありません。子供用の食器で食べたり、毎回噛む回数を数えることを習慣として続けられたという人も知りませんが、「早食いの人は一生早食い」と言いたいわけでもありません。早食いの癖を直しゆっくり食べるようにするための現実的な方法は存在します。
コースに分けて食べる
一度にすべての食べ物をテーブルに並べるのではなく、コース料理のように分けて出しましょう。サラダやスープあるいは野菜を使った料理から始めてみましょう。カロリーの低い食べ物から始めれば、少ないカロリーでお腹を満たし始められます。
雰囲気を大切にする
照明を落としたり、落ち着く音楽をかけたりすると食べるペースを遅くするのに役立ちます。唯一の欠点としては心地良すぎて食事時間が長くなる可能性があるため、量は多めに出さずに食べ終えたお皿はすぐに下げるようにしましょう。
適切な温度で食べる
とにかく早く何か食べたいあまり、急いで食べられる程度の温度までしか電子レンジで温めないことは誰しもあるかと思います。食べ物が アツアツだと人はゆっくり食べる傾向にあります。熱いスープは一口ずつ冷ましながら食べる必要があるため、食べるペースを落とせます。プロテインパウダーと牛乳を混ぜただけのシェイクよりも、冷凍した果物を入れて作ったかき氷のように冷たいフローズンシェイクの方が飲むのに時間がかかりますよね。
食べ物を飲み込んでから次の一口を取る
今度早食いの人と食事をする機会があったら、よく観察してみてください。大抵は食べ物を口の中で噛んでいるのと同時に次の一口を取っています。もし心当たりがある場合は次のフレーズを忘れないでください。「まず噛んで、飲み込んでから、次の一口を取る。」
途中で休憩を入れる
食事の途中で少し休憩を入れましょう。水を飲んだり、会話を楽しんだりしてしばらくの間食べ物を口にするのをやめましょう。そうして空腹感がどれくらい満たされているか気に留めてみてください。もしかしたら実はもう心地良くお腹は満たされていて、食事を終えてもいいことに気がつけるかもしれません。